こんにちは、ひっぴです。
KDDIの過去10年分の配当利回りを統計的に分析してみた結果を共有します。
KDDIは配当株として人気があり、私も長期保有候補のひとつとして日々ウォッチしています。
「今の利回りって割安?割高?それとも普通?」
そんな疑問を解消するべく、過去10年間(約2,400日分)の日次配当利回りデータをもとに、分布や傾向を見てみました。
使用したデータ
- 対象銘柄:KDDI(9433)
- 期間:2015/7/1〜20257/18(約10年間)
- 頻度:日次データ
- 項目:配当利回り(終値ベース)
※配当金は変化が年1〜2回のため、株価変動が主な影響源です。
基本統計量
まずはデータの基礎統計量を一覧で見てみます。
指標 | 値 |
---|---|
データ数 | 2,443日 |
平均 | 3.21% |
中央値(50%点) | 3.22% |
標準偏差 | 0.49 |
90%点 | 3.82% |
75%点(第3四分位数) | 3.52% |
25%点(第1四分位数) | 2.96% |
最大値 | 4.52% |
最小値 | 1.92% |
平均と中央値がほぼ一致しており、配当利回りはバランスの良い分布になっていそうです。
標準偏差は0.49。配当利回りとしては高めでしょうか。他の銘柄も分析して比較してみたいところです。
上位10%の買い場は配当利回り3.82%以上
上位25%の買い場は配当利回り3.52%以上
と見ることができそうです
これまで、3.5%を超えてきたら買いを検討しようと考えていましたが、このしきい値は上位25%ラインでした。
一方で配当利回りが2.96%以下であれば、割高感はワースト25%ということですね。
最大利回りの4.52%、最小利回りの1.92%には驚きました。
これだけ上昇や下落をしたこともあるのですね。
本記事執筆時の2025/7/23は、利回り3.23%でした。
ほぼ中央値ですね。最近はこの辺りを推移している感覚です。
時系列推移
続いて利回りの推移の折れ線グラフを示します。
グラフ中の横線は、統計的なしきい値(上位90%、75%、50%、25%)です。

KDDIの配当利回りはこのように推移してきたのですね。
時期ごとに以下のように分けられそうです。
- 2015〜2018年:2%台が中心の低利回り期。ただし利回りは上昇傾向。
- 2019〜2021年:利回り急上昇。3.5〜4.5%の高水準も多数。最大値をたたき出したのもこの期間ですね。
- 2022年~2025年:3.0%台前半で安定。中央値(3.22%)付近でもみあっているように見えます。
私が個別株投資を始めたのは2024年末です。
KDDIはずっとウォッチしており、利回りはあまり大きく変わらないなぁと思っていましたが、納得です。
箱ひげ図
続いて箱ひげ図を見てみます。
データのばらつきと外れ値の存在を視覚的に確認できます。
(実際に分析した際は、初めにこちらを確認し雰囲気を見ていました。)

図の見方は以下の通りです。
- 緑色の箱の中央の線は中央値(上位50%)。3.22%
- 緑色の箱の下辺、上辺は四分位範囲(上位25%と75%)。 2.96%〜3.52%
統計的外れ値は、約2.1%以下または約4.4%以上 となりました。
四分位範囲、つまり10年間中の半数の日が2.96%〜3.52%の間に収まっています。
KDDIの配当利回りはこの辺りのことが多そうです。
極端に高い(4.5%近い)日があるのは、恐らく一時的な株価急落などが要因と考えられます。
ヒストグラムと分布特性
最後にヒストグラムを見てみます。

最頻値は3.2〜3.3%です。平均、中央値もここでしたね。
分布の形状は、中央を中心にわりと左右対称な山型をしています。
分布の分析まではしていませんが、思ったより正規分布のような形になるんだなぁ、と思いました。
なお、少し右に尾を引いており、右裾が厚くなっています。
低利回りになるよりも、高利回りになるケースの方が少し多そうですね。
まとめ
KDDIの過去10年間の配当利回りを分析しました。
中央値は3.22%、四分位範囲は2.96%〜3.52%でした。
この辺りの利回りのことが多そうです。
上位10%の買い場は配当利回り3.82%以上、上位25%の買い場は配当利回り3.52%以上です。
割安に買うためにも、このラインは意識していきたいところです。
本分析は、あくまで「配当利回り」という1つの指標に着目した場合の割安/割高感の目安です。
今後は他の指標による分析や、他のお気に入り銘柄の分析もしていく予定です。
コメント